開業時、店舗展開で、テナント物件探しで、気をつけなければならない大切なことをお伝えする前に、物件探しの大前提を8つお教えします。
大前提1、物件は一度決めたら変えられない
大前提2、自分の意思ではどうにもならない
大前提3、よい物件にはそうそう出会えない
大前提4、よい物件ほどあなたには貸したくない
大前提5、よい物件ほど経営は難しくなる
大前提6、コンセプトに合った物件こそが一等立地
大前提7、土地勘が必要
大前提8、それでも立地と物件はとても大切!
まず、あなたは「物件・立地の条件に合わせて、計画を柔軟に修正する」ということを頭に置いてないと行けません。
勘違いしてはいけないのが、決して妥協しろと言うことではありません。
妥協して計画を変更すると、ぶれぶれの判断になってしまいます。
そうではなく、柔軟に計画を変更する目的は、「投資に見合った利益を出せる」物件を探す為であるということです。
望んだ物件がなかなかないという条件の中で、計画を柔軟に変更しながら、さらに投資に見合った利益を出せる物件を探す。こういうことです。
なぜ、最初にこんなことを言うのかというと、飲食店は特に「立地商売」と言われるからです。
料理もサ-ビスも良いのに経営状態が悪いお店の原因の究明をすると、物件・立地の悪さという理由が多くあるからです。
なので、物件探しは特に時間を掛けながら、探していくことが重要になります。
知らないと損する、物件情報を集める方法
物件を探すのに、あなたが望んだ物件はなかなか集まらないぞと気を入れなおして頂いたと思います。
だからといって、だらだら時間を掛けてもしょうがないのです。
あなたがこれからやらないといけないことは、出来るだけ沢山の物件情報を集めることです。
そうしないと、それこそ妥協して後悔してしまうことになりかねませんから。。。
物件情報の集め方ですが、実は不動産会社だけが情報を持っているわけではありません。
ここでは、物件情報をもっている一覧をあなたにお教えします。
活用して出来るだけ多くの物件情報を集めてみてください、
7つの物件情報一覧
①:店舗物件専門会社
②:出店希望地にある地場不動産会社
③:インタ-ネットによる情報収集
④:物件情報誌
⑤:独立開業者向け情報誌
⑥:店舗内装設計施工会社/店舗プロデュース会社
⑦:店舗開業支援会社
以上の7つになります。
出来るだけ沢山の物件情報を集めることから始めて見てください。
情報源は多ければ多いほどあなたを有利にしてくれます。
開業時の地域調査についてチェックしておきたい3つの情報
物件情報取集と並行して、やっておくべき事をお教えします。
それは、出店希望地域の「地域調査」を同時進行で行うことです。
地域調査の3つの情報の前に知っておいてほしいことがあります。
それは、お客さまは、お店と地域どちらを先に選ぶのかということです。
実は、お客さまが飲食店を選ぶ際には、「お店」より先に「地域」を決めている場合が多いのです。
「どのお店で食べるか」より、「どの地域で食べるか」を先に決めているわけです。
ですので、地域調査の目的は、選んだ地域が、あなたのお店のコンセプトに合っているのかを判断することだからです。
その為、必要な3つの情報、2つの視点を使って判断してください。
地域調査で最も必要な情報は、自分のコンセプトに合う人が、
①:住んでいるか
②:働いているか
③:訪れているか
の3つです。
これら3つの情報はその街・その地域の、特徴と言えるものです。
そして、街や地域には「イメ-ジ」があります。
このイメ-ジを外した出店は経営的にリスクがあるからです。
つまり、「地域特性に合わせた出店をすること」が失敗しない秘訣です。
地域調査に必要な2つの視点
地域調査の目的は、あなたのお店のコンセプトに合っているのか?を判断します。
その為に、2つの視点を持って地域を調査してみてください。
1つ目の視点:データを基にした「客観的な調査」
2つ目の視点:賑わいや雰囲気など、あなたの肌で感じる「主観的調査」
この2つの調査を行い判断していきます。
1つ目の視点に必要なデ-タ
①:商圏人口(年齢・性別の人口、世帯数・構成比)
②:駅乗降客数(駅近くなら、乗降客の種類も検討)
③:競合店出店状況
です。
2つ目の視点に必要なこと
①:街並み
②:昼夜の雰囲気
③:賑わいや、通行人の量・種類
④:その場所にいる人の目的
⑤:繁盛している店舗などをくまなく観察する
です。
基本は、違う曜日、違う時間帯で調査を行います。
くれぐれも、調査には私情を挟まずに冷静な目で判断してください。
その上でその地域に二-ズがある場合、価値のある店舗を作れば繁盛させることが出来ます。
逆に、地域に不釣り合いな店舗はいくら良い店舗でも失敗する可能性が高くなります。
何度も足を運んだり、時間を変えたり肌で感じるまでやり尽すことが何よりも重要です。