サロン経営を成功させるには、お客様の情報が不可欠です。
満足いただける施術を提供するにも、信頼関係を構築するにも、お客様の情報がなければ適切な対応は不可能なのです。
お客様も満足度やお客様との信頼関係は、そのままサロンの売上に直結します。
ここでは、本当に必要なお客様の情報をゲットするコツや、お客様情報の正しい使い方などを紹介していこうと思います。
顧客情報を活用してリピートを促す
サロンの売上を安定して伸ばしていく上で、お客様の定着は必要不可欠な要素となります。
お客様に定着してもらえないことには、いくら新規客を集めても毎月の売上が伸びません。
それどころか、新規集客に失敗すると売上が落ちるという、かなり危ない状態になってしまうのです。
お客様の定着を促すには、お客様の満足度を向上させる必要があります。
そして、お客様の満足度を向上させるには、顧客情報が何よりも重要となるのです。
顧客情報と言っても、年齢や生年月日など基本的なことだけではほとんど意味がありません。
趣味や好きな食べ物など、よりパーソナルな情報を聞き出す必要があります。
このような情報を得ることができれば、誰にでも通用する表面的な接客から、お客様個人の趣向に合わせた接客ができるようになるでしょう。
また、「今度旅行に行く」といったイベントの情報を聞いていれば、イベントが近づいた際にそれにあわせた提案ができるようになります。
些細なことを覚えていてもらえると人は嬉しく思うものなので、これだけでも満足度の向上や関係性の向上につながるのです。
顧客情報を得るには会話が重要
お客様の情報を聞き出すためには、会話がとても重要です。
ただし、こちらが質問攻めにしてしまっては、お客様満足度を下げてしまうことになりかねません。
自分に興味を持ってもらえることが嬉しいのですが、あまりに質問が多いと答えるのが面倒になってしまうのです。
質問攻めにならないようにするコツは、最初に自分のことからしゃべり始めることです。
もしくは、質問に続けて自分の情報を開示してもいいでしょう。
たとえば、「外食はどのようなお店にいくのですか?私は最近ラーメン屋めぐりにハマっています」といった感じです。
スタッフから自分のことを話してもらえれば、お客様は警戒心を解くことができるでしょう。
そうすれば、自然とお客様自身のことを話してくれるようになります。
顧客情報を従業員全員に共有する方法
お客様からパーソナルな情報を聞き出しても、それを自分の中だけに留めていてはお店全体でよい接客が実現できません。
そこでお客様の情報は、スタッフ全員で共有する必要があります。
そのためには、お客様からお聞きした応報を履歴に残し、次の接客時に確認できるようにしておかなければなりません。
特に施術に関する情報に関しては、必ず共有しておきたいところです。
施術の注意点などを後から確認できれば、次の来店時に決め細やかな対応を実現することができます。
顧客情報の保存と共有には、日報を活用することが非常に有効です。
毎日つける日報にお客様との会話情報を記入しておけば、モレなく情報を残すことができるでしょう。
また、次回の来店予約が入っている日の朝に内容を確認しておけば、スムーズな会話や接客を実現することができます。
さらに、日報への記入と情報の共有を続けていれば、お客様から聞き出すべき事柄がわかるようになります。
そうなると、スタッフの接客力が向上しお客様満足度も高まるので、リピート率も高めることができるようになります。
顧客情報を予約の管理に活かす方法
お客様のパーソナルな情報を管理できていれば、予約をいただくときに工夫を凝らすこともできます。
それまでの施術内容が把握できていれば、「そろそろ〇〇の時期ですが、今回一緒に施術いたしますか?」というように、お客様の状況に合わせた提案ができるようになります。
これにより、顧客単価を上げるだけでなく、来店後のメニュー変更でスケジューリングが狂うという事態も防ぐことができるのです。
複数の担当者が必要な施術でも、顧客情報を共有していればスムーズな接客が可能です。
また、スタッフ自身のスケジューリングも容易になるでしょう。
それから、予約の際に所要時間をお伝えすれば、より丁寧な印象を与えることができます。
さらに、施術前にも所要時間をお伝えし、スケジュールを確認することで、予定していたメニューの施術が終わらないという問題を防ぐこともできます。
予約しているにもかかわらず、お客様が来店しないという問題も顧客管理である程度解決できます。
お客様のパーソナルな情報を共有し、関係性が構築できていれば、「迷惑をかけるようなことはできない」と思ってもらえることができるのです。
もちろんお店側からも、予約確認メールやリマインドメール、サンキューメールを送ることは不可欠となります。
リピーターをどんどん増やすクーポンの使い方
クーポンは、サロンの集客に欠かすことのできないアイテムです。
新規集客だけでなく、リピートを増やすためやお得意様の満足度をさらに高めるためなど、様々な場面で活用されています。
お客様のリピートを促すためには、来店時にプレミア感の高いクーポンを渡すことが効果的です。
既存のお客様に対する特別感を演出することで、他店へ流出することを防ぐことができます。
そのため、新規客を対象としたクーポンより手厚い割引などを用意する必要があるでしょう。
通常、新規集客だけで大きな割引を用意しがちですが、それでは既存のお客様の不満につながるおそれもあります。
お店の売上を支えてくれているのは定着した常連客なので、そのような方々にもお返しができるクーポンを発行すると、リピーターだけで経営を安定させることも可能となります。
クーポンのトラブル回避術
クーポンの利用でよくあるトラブルが、利用条件に関するものです。
「使えると思っていたクーポンが使えない」などという問題が発生し、お客様にご迷惑をおかけすることがよくあります。
このような事態になれば、お客さんの満足度は一気に低下するので、クーポンが逆効果になることも考えられます。
特に、複数のクーポンを同時に発行している場合は注意が必要です。
クーポンの種類が増え内容が混同してしまえば、スタッフが勘違いしてご迷惑をおかけすることも考えられます。
そのため、現在有効なクーポンが、一目で確認できるようにしておく必要があります。
また、会計時なく来店時にクーポンを出してもらうことも重要です。
施術後は料金が発生してしまうので、クーポンが使えないとなると問題が大きくなることが考えられるのです。
とは言え、来店時にクーポンだけ出してくれるお客様は少ないものです。
そこで、来店時にスタッフから「クーポンはお持ちですか?」と自然に声がかけられるようにしておきます。
クーポンの利用を想定して、接客のロールプレイングを実施しておけば、スムーズな対応ができるようになるでしょう。
顧客情報がリピーターの増減を決める
このように、サロンの売上を安定的に伸ばすためには、お客様の情報を管理することが非常に重要です。
お客様の情報をベースにした接客ができれば、関係性を素早く構築することができるでしょう。
関係性が構築できれば、お客様にリピートしてもらうことはそこまで難しいことではありません。
サロンの経営を安定して伸ばすためには、常連さんをいかに獲得していくかが非常に重要です。
新規客をいくらたくさん獲得しても、リピートしてもらえないことには経営が安定することはないのです。
ぜひ、徹底した顧客管理を実施して、サロン経営を成功に導いてください。