・不景気だから業績が伸びない。
・景気さえ良くなれば商品が売れるようになる。
・このように考える経営者の方も多いかと思います。
しかし、すでに景気、不景気にかかわらず、簡単に商品やサービスを売ることができる時代ではありません。
消費者は無駄な消費をしないように、どんどん賢くなっています。
さらに、世の中にはモノ、サービス共に溢れかえっているため、景気だけで商品が売れるようにはならないのです。
効果的に集客するために
そのため、あの手この手で集客を行う必要が出てきます。
例えば、
・チラシを撒く
・ホームページを充実させる
・インターネット広告を使う
・看板を目立たせる
などなど、集客の手法を数えるときりがありません。
星の数ほどもある集客手法から、あなたの商品にあった集客手法を選び実行しなければならないのです。
そんなこと言われても、困りますよね。
何を選択したらいいか、どのようにすればいいか情報も溢れかえっていますから。
それに、実際にやってみないと分からない部分があるのも事実です。
そこで今回は、集客をする上でどうしても押さえておかなくてはならない7つのポイントを紹介します。
このポイントを押さえておけば、集客する上で迷った時でも、大きな判断材料となってくれることでしょう。
集客する上で押さえておかなければならないライフサイクルという考え方
集客を考えるうえで最も重要なことは、ライフサイクルを理解するということです。
ライフサイクルとは、目先の流行ではなく、もっと長期的に見た場合のトレンドのことです。
これを分かりやすく言うと、商品やサービスの普及率の変化ということです。
これを理解したうえで、集客の手を打たないと、失敗する確率が上がってしまうのです。
このライフサイクルは、大きく四つの時期に分かれます。
この四つの時期を「導入期」「成長期」「ピーク・展開期(成熟期)」「安定期」と呼びます。
それでは、それぞれの時期について解説していきましょう。
導入期
まずどのような商品、サービスも導入期からスタートします。
導入期の商品、サービスは普及率が低く、認知率も低い状態です。
つまり、お客様が商品、サービスについて、知らない場合が少なくないということです。
これを徐々に普及していくことにより、成長期に移行していきます。
成長期
成長期に入ると、マーケットが急速に拡大していきます。
マーケットの広がりに応じて、需要も増大しライバルも増えてきます。
しかし需要が増大しているため、比較的商品やサービスが売りやすいのがこの時期です。
成熟期
しかし、簡単に売れる時期は長くは続きません。
成熟期を迎えると、需要と供給が逆転し供給過剰が起こります。
在庫が膨らみ売れない状況となるため、どんどん安売り競争が始まるのです。
この価格競争はどんどん激しくなり、これに耐えられない企業は淘汰されてしまいます。
安定期
この競争もやがては終焉を迎えます。
この状況になれば、多少の競争はあるもののマーケット自体が安定します。
これが安定期です。どのようなマーケットも、このような過程を経て安定していきます。
つまり、このステージごとに集客手法、マーケティング手法は異なります。
導入期には導入期に応じたやるべきこと、成長期には成長期に応じたやるべきことがあるのです。
つまり、自身の業界が、ライフサイクルのどのステージにあるか、常に認識することが重要となるのです。
安売りだけでは人は集まらない。集客するために訴求すべきこととは?
前項では、ライフサイクルを認識することについて解説しました。
では、ライフサイクルごとの販促手法とはどのようなものなのか、日本経済の歴史を例に見ていきましょう。
戦後
現在の日本経済の導入期は、戦後の高度経済成長のはじまりにあたります。
この時代に様々な商品が誕生しましたが、普及率は低い状態でした。
この時代のチラシを見てみると、イメージ的な訴求をした広告が多いことが特徴です。
商品自体のイメージアップにより、その商品の普及を狙っていたのです。
バブル期
やがて1970年代の後半になると、成長期を迎えます。
バブル景気と呼ばれる好景気となり、消費が一気に増大しました。
この時代の消費者は、幅広い品ぞろえを求めるようになります。
このことから、流通の主役は百貨店から量販店に移行します。
また、この時代のチラシを見てみると、いかに多くのアイテムをチラシに載せるかが勝負の「他アイテムチラシ」が主流です。
品ぞろえの豊富さをアピールすることが、効果的だったということです。
90年代
さらに90年代に入ると、バブル崩壊とともに成熟期を迎えます。
需要と供給が逆転し、ものが余る時代となったのです。
不景気も手伝い、消費者はさらに安いものを求めるようになりました。
その結果、熾烈な価格競争が発生したのです。
このような状況で勢力を伸ばしたのが、ディスカウントストアです。
この時代のチラシは、価格が最も重要な訴求ポイントとなりました。
とにかくやすく見せれば、集客できたのです。
この当時、最も流行ったチラシが「買ってください」というものです。
「発注ミスで仕入れすぎました、困っています。買ってください」というチラシが、効果を見せたのです。
この手のチラシは、安い理由が明確であること、困っているから最安値であろうと期待させる、主にこの二つの理由により大ヒットしました。
2000年代
そして、2000年に入った頃から、バブル崩壊も収束してきます。
いわゆる安定期に入ってきたのです。
それとともに価格だけでは、集客することができなくなってきました。
「半額セール」「店じまいセール」と連呼しても、反応は鈍ってきています。
価格だけで集客できる時代は終わってしまったのです。
では、どのように集客すれば良いのか。その答えは価値訴求にあります。
商品の持つ価値を、しっかりと消費者に伝えることが重要となります。
他の商品より優れていることを、アピールしなくてはならないのです。
もちろん価格も重要ではありますが、自社の価値や強みを消費者に訴えなくてはなりません。
そのためには、商品を様々な見せ方でアピールしなくてはなりません。
様々な角度から商品を見て、特徴を演出してあげるのです。
さらに考えなくてはならないのは、商品だけではありません。
新規客を集めるのか、リピータを集めるのか、お得意様を集めるのか、ターゲットによっても手法を変えなくてはならないのです。
集客で押さえるべき7つの演出
では、どのように商品を演出してあげれば、価値を100%引き出すことができるでしょうか。
販促手法には様々な演出方法がありますが、大別すると7つの種類に分けることができます。
・安さ感の演出
・安心感の演出
・お値打ち感の演出
・お得感の演出
・限定感の演出
・特別感の演出
・親近感の演出
以上、7つの演出方法に大別できます。
商品の特性やターゲット、自社の強みにあわせて、この7つをうまく組み合わせることにより、効果の高い販促を行うことができるのです。
また、ケースバイケースで、演出方法を使い分ける必要もあります。
自社の強みが同じでも、高単価商品と、低単価商品では販促手法は異なります。
また商品が同じでも、ターゲットが異なれば販促手法は異なるのです。
例えば、住宅のような高単価商品に新規客を集客する場合は、「安心感」が重要となります。
初めての商品、初めての店で商品を購入する場合、誰でも不安になります。
それが高額な商品ならなおさらです。この不安を払拭するためにも、「安心感」を演出する必要があるのです。
一方、食品のような低単価商品にリピート客を集客したい場合は、「お値打ち感」が重要となります。
食品をリピート購入させるには、値段に対し品質が良いと思ってもらう必要があります。
そこで、商品の持つこだわりなどを全面に出し、品質の高さをアピールすることが最も重要となるのです。
さらに、自社の強みから販促手法を考えることもできます。
例えば、他社に対して圧倒的に価格が安い場合は、「安さ感」を伝えることが、最も効果的でしょう。
価格では勝てないが、品揃えに自信がある場合は、ここでしか手に入らないといった「限定感」、ありとあらゆる商品から選べるといった「特別感」といったことが、効果的と考えられます。
どちらにせよ、自社の強みを理解することが最も重要です。
例えば「安さ感」を伝えるにしても、中途半端に安い会社なら、比べられると勝つことがでないのです。
このように、販促手法を考える際は、「商品特性」「ターゲット」「自社特性」この3つの要素が非常に重要となってきます。
この3つの特性により、7つの演出方法をどう組み合わせるか決まるのです。
まずは、自社特性をしっかりと把握しましょう。
そして、誰に何を売るかを明確にし、7つの演出の組み合わせを考えるのです。
3つの特性と7つの演出方法の組み合わせがバッチリ決まった時に、あなたは最大限集客できるというわけです。
「安さ感」はただの安売りとは違う
ここからは、7つの演出をそれぞれ詳しく解説していきます。まずは「安さ感」からです。
価格訴求とはいわゆる安売りで、値段を下げて集客することを指します。
いつの時代でも、消費者は安さを求めているので、ある一定の効果は期待できるでしょう。
だからと言って、値下げを繰り返すわけにはいきません。
値下げするということは、利益を削っていることなので、いずれ立ち行かなくなることは明白なのです。
では、どうすれば良いか。
ここで「安さ感」の演出の出番となります。
単なる安売りではなく、いかに安く見せるかという技術、これこそ「安さ感」なのです。
安売りと安さ感を混同しているケースが多いですが、この二つはまったく違う考え方なのです。
例えば、在庫処分を例に考えてみましょう。
「在庫処分セール」一度はこのようなチラシを見たことがあると思います。
これでは単なる安売りです。
思うような反響を得ることは、難しいでしょう。
ところが、これに「安さ感」を加えるとどうでしょうか。
「お願いします、困っています!!担当者が仕入れの数を間違ってしまい、在庫が溢れかえっています。処分するため最安値でお出しします。買ってください」
このような表現をすることで、在庫処分であるにもかかわらず、さらに安そうな印象を受けます。
これが「安さ感」の演出です。
では、なぜやすく感じるのでしょうか?
その理由は、安くなるリアルな理由を明確にしているからです。
先ほどの例を考えると、、、
「仕入れすぎ」=「お店も困る」=「最安値」
という図式が、頭に思い浮かびます。
そのため、ただ在庫処分と言われるよりも、「安さ感」を感じ、より集客をすることができるというわけです。
いくら価格が下がったかは、それほど重要ではありません。
肝心なことは、「なぜ安くなるのか」を明確にすることです。
そのためには、社内事情や社会情勢を巧妙に使う必要があります。
例えば、社内事情を利用する場合は、創業、閉店、開店、社長就任、などをうまく使うことができるでしょう。
社会情勢なら、円高、株価、燃料費値下げ、など理由にできそうなことはいくらでもあるのです。
これらのことを常に意識し、巧妙に使うことが「安さ感」の演出には不可欠となります。
お客様の不安を「安心感」で払拭する
なぜ広告に「安心感」を演出する必要があるのでしょうか。
その答えは、商品やサービスを購入する際、消費者の購買心理は、期待と不安が交錯しているからです。
しかも購入する商品により、期待も不安も大きく異なります。
例えば車を購入する場合を見てみましょう。
ようやく手に入るマイカーです。
デザインは?
乗り心地は?
どこに行こう?
誰と乗ろう?
などなど、多くの期待が膨らみます。
しかしその一方で、ローンはどうする?故障しない?事故にあったら?後悔しない?このように不安も増幅してくるのです。
一方、コンビニで夕飯を買うときはどうでしょう。
美味しいかどうかくらいは気にしても、ワクワクドキドキしながら、期待と不安を持つことはまずないでしょう。
この例からも分かる通り、商品に対する期待が大きいと不安も大きくなります。
つまり、期待と不安は比例する関係にあるのです。
特に高額商品、初めて買う商品、美・健康関連商品は、期待、不安ともに大きくなる傾向があります。
安心感の演出の仕方
この不安を払拭するために「安心感」の演出は必要になります。
ではどのように演出すれば良いのでしょう。
よく「安心感」の演出として、懸命に自社や商品のPRをしていますが、これはむしろ逆効果です。
アピールだけでは、見る人に信用してもらうことも、理解してもらうこともできません。
販促の基本は、顧客志向です。お客様の思考に沿って販促活動は行うべきなのです。
お客様の不安に焦点を当てた場合、以外と不安に気付いていない場合があります。
気付いていないなら、そのままにしておけばいいと思うかもしれませんが、いざ行動するときに一気に顕在化してしまいます。
不安が顕在化すると、行動にブレーキがかかります。
そこで販促の段階で、意図的に不安を顕在化する必要があります。
不安を顕在化し、それを払拭できる回答を用意することで「安心感」を与えることができるのです。
これを実現する、具体的の方法を紹介しましょう。
まず一つ目はQ&A方式です。Qでお客様の不安を顕在化し、Aで払拭するというわけです。
例えば、「故障にはどのように対応してくれますか」と不安を顕在化し、「2年間保証が付いています。保証期間中は無料で修理します」という風に解消していきます。
ここで重要となるのは、Aが強みになっていることです。
先ほどの例でも、保証がないと「修理します」くらいしか謳うことができません。
修理するのは当たり前です。
修理に保証があるかないかわからないので、不安を解消することができないというわけです。
もう一つ、不安を払拭する方法として使えるのがお客様の声です。
同じ立場の購入者の声は、何よりも安心感を与えることができます。
ただし、お客様の声は満足の声である必要があります。
満足以外のものでは、効果は期待できません。
当然ですが、不満の声なら逆効果になってしまうでしょう。
お客様の声を効果的に使うために、意図的にお客様の声を収集する必要があります。
アンケートハガキを送ったり、直接お願いしたりして積極的に集めましょう。
黙っていては、お客様の声が集まることはありません。
特に手書きで書いてもらうことにより、リアリティーが増しより効果の高いお客様の声とすることができます。
さらに「チラシやHPに掲載でプレゼント」としておくと、好意的な意見が集まりやすくなります。
不満の声を掲載するとは誰も思いませんから。
このように不安を顕在化し、その不安を払拭することで販促物に「安心感」を演出することができます。
「安心感」が高まることで、高額商品への集客や新規集客も可能となるでしょう。
こだわりを伝え「お値打ち感」を演出する
お客様が商品に「お値打ち感」を感じるのはどんなときでしょう。
それは、価格に対して価値が高いと感じられた場合です。
つまり、価格が10000円でも15000円の価値があると感じれば「お値打ち感」を感じるというわけです。
これが逆に、価格が10000円でも8000円の価値しかないと感じれば、損した気分にさせてしまいます。
つまり、お客様に「お値打ち感」を感じてもらうためには、価値を最大化して見せる必要があります。
しかし、この価値を100%伝えきれていない場合が少なくありません。
なぜ、このような事態に陥ってしまうのでしょう。
その原因として、価値が数値化できないことが挙げられます。
価格は数字ですから、誰から見ても明らかです。
それに対し、価値は数字では表すことができないのです。
価値というのはあくまでも主観であり、人によって感じ方に差が生まれるものなのです。
人により感じ方に差が生まれるということは、売り手の仕掛け方次第で価値が高くも低くも感じるということです。
つまり演出により、価値が0にも100にもなってしまうのです。
お値打ち感の演出の仕方
例えばビールを売る場合、同じアイテムはどこで買っても価値は変わりそうもありません。
ところが、「当店では、最もビールが美味しくなる○度に常に冷やしております。
いつでも美味しいビールをすぐにお持ち帰りいただけます」と書かれていたらどうでしょうか。
この演出だけで、他の店よりもビールの価値が高いように感じませんか。
このように演出次第で「お値打ち感」を高めることが可能なのです。
他にも、商品へのこだわりをアピールし、価値訴求するという手も考えられます。
素材に対するこだわり、製法に対するこだわり、技術に対するこだわり、などなど様々なこだわりがあると思います。
それをアピールし、価値を感じてもらうのです。
この「お値打ち感」の演出ですが、特に購買行動を繰り返す商品では必要不可欠となります。
例えばスーツを買う場合、若者はブランドや見た目しか気にしません。
しかし何回もスーツの購入を繰り返した中高年は、見た目やブランドはもちろん縫製や素材、耐久性などもチェックします。
スーツの価値への要求が高くなっているのです。
つまり、リピート客ほど価値に対する目がシビアになるということです。
リピーターを増やそうと思うなら、価値訴求を徹底的に行わなくてはなりません。
商品を様々な視点から見て「お値打ち感」を演出してあげましょう。
商品の価値が100%伝われば、その商品にファンができることまで期待できます。
「お得感」の演出にはおまけが一番
商品購入を後押しする要素として、おまけは非常に大きな効果を発揮します。
なぜならおまけがあると、誰もが得した気分になるからです。
おまけには購入者に優越感を味あわせ、気持ちよく買って帰ってもらう効果が期待できるのです。
このことを考えると、値引きもおまけということができます。
しかしここで言う「お得感」は、プラスアルファのおまけを指します。
「お得感」と「安さ感」は混同しやすいので、ここで整理しておきましょう。
「安さ感」は価格自体を安く感じさせるための演出です。
一方「お得感」は、プラスアルファで何かもらえる、あるいは訪れるだけで何かもらえる「特典」を指しています。
特典の演出も、マーケティングを考える上で欠かすことができません。
その特典として最も代表的なものが、「ご来店プレゼント」です。来店するだけでプレゼントが貰えるということで、来店数を増大させる効果が期待できます。
「ご来店プレゼント」を行う場合、当然高価なものはプレゼントできません。
来店してもらっているだけなので、何か売れないと赤字になってしまうのです。
そのためプレゼントは、原価が安く値段が高そうに見えるものを選ぶと良いでしょう。
見栄えが安っぽいと、欲しがる人が少なくなり集客効果が期待できなくなってしまいます。
さらに「ご来店プレゼント」を実施する場合、集客アップのためのポイントが二つあります。
一つは、主婦が喜ぶものを意識するということです。
なぜなら、このような無料プレゼントに反応するのは主婦がほとんどだからです。
お得感の演出の仕方
主婦が喜ぶものですが、一般的に反応がいいのはキッチン関連グッズです。
主婦は毎日料理をするため、キッチンに興味のない人はあまりいないのです。
また、シーズン性に合わせた特典も、良い反応を得ることができます。
例えば、梅雨の時期には折りたたみ傘。
春や秋にはガーデニンググッズといった具合です。
これらの商品は500円以下で仕入れることができるので、原価も安く抑えることができます。
次に意識することは、子供を巻き込むということです。
子供をターゲットにする理由は、小さな特典でも大人の2倍も3倍も喜んでくれるからです。
あなたも子供の頃、ちょっとしたおまけに大喜びした経験があるのではないでしょうか。
では、子供には何が効果的かというと、定番は風船です。「そんなものでいいのか」と思うかもしれません。
しかし、あなたも風船を持って歩いている子を見て、それを欲しがった経験があるかと思います。子供は風船が大好きなのです。
そして、子供の欲しがるものをプレゼントすれば、そこには財布を持った大人がついてきます。
集客に子供を巻き込むことは、マーケティング上非常に重要な戦略なのです。
このように特典を駆使すれば、お客様に対し「お得感」を演出することができます。
特に、来店率アップなどの施策に組み込むことで、効果が期待できるでしょう。
購買意欲を刺戟する「限定感」のパワー
人間は、希少性の高いものに弱い傾向があります。
希少性とは、需要に対して供給が不足している場合に、不足していることに対する価値観です。
例えば、金は希少性が高い金属です。
様々な用途に使われ需要が多いにもかかわらず、産出量が少ないため、価格が高騰しています。
この金がどこでも大量に取れるのであれば、ここまでの価値を感じることもなく価格は下落するのです。
また希少性は、状況によっても変化します。
例えば水は、日本であれば蛇口をひねれば、数円で利用することができます。
しかし、これが砂漠のど真ん中なら、値段は高騰することでしょう。
このように、同じ商品でも状況によって希少性が変化し、価格が変動するのです。
つまり、あなたの商品、サービスも、希少性を打ち出すことでもっと売れるようになるのです。
限定性・希少性の演出の仕方
希少性を打ち出す演出を「限定感」の演出と呼びます。
販売数量や期間を限定することにより、希少性を打ち出し購買意欲を引き出すのです。
あなたも季節限定商品、数量限定商品という言葉につられて、おもわず買ってしまったことがあるかと思います。
それだけ人間は、限定という言葉に弱いのです。
この「限定感」の演出には以下のような種類があります。
・数量限定
・人数限定
・時間限定
・日数限定
・曜日限定
・客層限定
この中から、あなたの商品、サービス、そして状況に応じて選択して使ってみてください。
「限定感」の演出で重要なことは、より希少性を感じてもらうということにあります。
そのためには、仕入れの苦労や作り手の思いを具体的に打ち出すことが必要です。
例えば、「1日限定100食」と言っただけでは、それほど希少性を感じません。
また、本当に100食限定なのか、疑う人もいるでしょう。
これを「当店では出来立てにこだわっております。
全て当日に店主自らが仕込むため、1日100食が限界です」と言うと、希少性も信頼性もアップすることができます。
このように、ただ限定にするのではなく、具体的なストーリーを公開することが重要です。
ストーリーにより、「限定感」が増し希少性を打ち出すことができるのです。
「特別感」を出すためのターゲットの絞り方8選
「自分だけは得をしたい」「自分だけは大事にされたい」このような思いは誰もが持っています。
この思いを満たすために、「あなただけ」と強いメッセージを伝えることで、「特別感」の演出を行うことができます。
そのためには、誰に何を売るか明確にすることが重要です。
あなたの商品、サービスは誰のためのものなのか、誰の生活を向上することができるのかしっかりと考え、そのターゲットに対してアピールしていかなければなりません。
ターゲットをはっきり決めないことには、商品が売れない時代に突入しているのです。
ターゲットの絞り方には様々なパターンが存在します。
今回は代表的なものを8つ紹介していきます。
性別で絞る
映画館などで行われるレディースデーはこれにあたります。
この場合、女性だけにサービス、特典がありますと訴え集客します。
特に性別を絞って集客したいときは効果的です。
年齢で絞る
シルバーキャンペーンやキッズキャンペーンが該当します。
また、20代の方限定など具体的に絞っても良いでしょう。
あなたのサービスのターゲット層に合わせて訴求します。
氏名で絞る
ある特定の苗字や名前を訴求する方法です。
話題のおめでたいニュースなどと絡めることで、効果を増すことができます。
また、社内的なことに絡めても良いでしょう。
生年月日で絞る
代表的なものはバースデーキャンペーンです。
お祝いも兼ねて行えるため。高い効果を発揮します。
また、何かの記念に絡めて「◯年生まれの人限定」などのキャンペーンも面白いでしょう。
職業で絞る
「毎日肉体労働でお疲れの建築業のあなた」「日々の疲れが取れないOLさんへ」など、具体的な職業名で訴求します。
あなたの商品、サービスが解決できる悩みも同時に訴求すると、さらに効果的です。
身体的特徴で絞る
例えばゴルフショップで行われている、左利きの方向けの「レフティキャンペーン」高身長の方向けの「ロングトールキャンペーン」などが該当します。
対象になる方は少ないですが、その分対象となる方にはかなり響く訴求となります。
商品カテゴリーで絞る
あるカテゴリー内の商品を買ったお客様は、そのカテゴリーの商品を色々と買い続けます。
例えばスポーツ用品店でテニス用品を買ったお客様は、テニスに関連する商品を買い続けるのです。
お客様がどのカテゴリーの商品を買ったか把握することで、購入後、追跡してキャンペーンを行うことができます。
購買金額で絞る
たくさん購入してくれているお客様は、客単価も購入頻度も高くなります。
このようなお客様に対し、お得意様優待キャンペーンなどを行います。
例えば、年間購入金額10万円以上のように絞ると良いでしょう。
この中でもバースデーキャンペーンは、どのような業種業界でも効果を発揮します。
年間を通して安定的にキャンペーンを行うことができ、大義名分もはっきりしていることが理由です。
さらに誕生日を祝ってもらい悪い気がする人はいないので、高いレスポンスも期待できます。
特にリピートが必要となるビジネスでは、必須と言っても過言ではありません。
是非取り入れてみてください。
ここで紹介して以外にも、アイデア次第で客層は様々な絞り方ができます。
あなたの商品、サービスのターゲットを明確にし、様々なキャンペーンを考えてみてください。
お得意様を繋ぎ止めるために最も重要なものは「親近感」
お得意様は最もリピートしてくれる顧客で、累計購入売り上げは際立って高くなります。
つまり、会社に最も貢献してくれているのです。
お得意様は通常、全顧客の中の10%〜20%程度の数しかいません。
しかし、利益貢献では30%以上を占めています。
つまりお得意様を失うことは、会社にとっては大ダメージというわけです。
このお得意様を繋ぎとめておくために行う施策が、顧客維持マーケティングです。
顧客維持マーケティングは、集客のためのマーケティングとは大きく異なります。
なぜならお得意様は、商品の価格や価値には十分満足しているからです。
そのため必要以上に安く売る必要も、価値をアピールする必要もありません。
重要となるのは「親近感」です。
他のお客とは違い、あなたは特別であると伝える必要があります
そのため通常の集客のための施策を、お得意様に行ってはいけません。
例えば、新規集客のための割引チラシを、お得意様に送ったとします。
それをもらった常連客は「値引きするならその日は人が多くて入れいないな」というふうに気を使ってしまう恐れがあります。
さらには「常連であるのに一限と同じ扱いなのか」と気分を悪くする恐れもあるのです。
親近感の演出の仕方
では、お得意様にはどのような施策を行うと効果的でしょうか。
最も効果が期待できるものは、手書きのDMです。
例えば手書きで
「限定のお酒がついに手に入りました。◯◯様のために取り置きしています。ぜひ近いうちにご来店下さい」
といったDMを送るとどうでしょう。
お得意様は喜ぶと思いませんか。
このように特別扱いをすることが、お得意様を維持するにはとても重要となるのです。
また、地域密着企業の場合も「親近感」が重要になります。
企業側がいくら「地域密着」と言っても、なかなか伝わらないのです。
これを伝えてくれるのが「親近感」の演出というわけです。
「親近感」を演出する具体的な方法をひとつ紹介しましょう。
それは方言を使う方法です。
チラシなどの販促物を方言で作成します。
地元の人に馴染みのある言葉を使うことにより、地域密着がアピールできるというわけです。
さらに、方言で書かれたチラシは斬新であるため、お客様の目につきやすくなります。
これをお客様の不安と絡めることで、安心感の演出の効果を増大させることもできます。
「親近感」の演出は、お客様の方に歩み寄らなくてはなりません。
お客様がどのような言葉を使い、何を欲しているかを考えることが重要なのです。
店舗集客で使える7つの方法 まとめ
このように、これからの販促ではお客様との関係づくりがますます重要になります。
会社とお客様の関係を深め、顧客満足度を高めなくてはならないのです。
そのためには自分のターゲットを把握し、お客様を理解することから始めなくてはなりません。
お客様を理解した上で、「7つの演出」を使い分けてみてください。
きっと今より集客できるようになりますよ。