チラシは昔からある販促手段で、今でも効果を発揮しています。
しかし、「チラシを撒いたけどほとんど反応が無かった」という声を聴くことも少なくありません。
チラシで失敗をしてしまう原因は様々考えられます。
チラシの内容がお客様に響かないことも、その原因の一つです。
現在、社会には広告が溢れています。
つまらない広告を出しても、見られることなくごみ箱に捨ててしまわれるのです。
では、見て、反応してもらえるチラシはどのように作ればよいのでしょうか。
今回は、当たるチラシの作り方を解説していきます。
当たるチラシの4大原則
チラシが当たるかどうかは、企画演出力にかかってきます。
いくら商品、サービスが素晴らしくても、チラシで演出できなくては反応を得ることは難しいのです。
そして、当たるチラシの企画演出には4つの原則が存在します。
その4つの原則とは以下の通りです。
・集客商品、収益商品の相乗効果
・キャッチコピーのインパクト力
・価値・価格の演出力
・信用力の演出
この原則を押さえてチラシを作ることで、高確率で反応の得られるチラシが作れるという訳です。
では、それぞれを解説していきましょう。
チラシでの集客
まず、「集客商品、収益商品の相乗効果」についてです。
チラシというのは、ただ商品、サービスを掲載するものではありません。
どの商品で集客して、どの商品で収益を上げるか、これを明確にして作成しなくてはなりません。
例えば、紳士服店であればスーツを収益商品、シャツやネクタイを集客商品と位置付けることができます。
シャツやネクタイを買いに来たお客様が、スーツを見ているうちに欲しくなり買ってしまうという行動をとっているのです。
この場合はチラシに、シャツやネクタイを多く配置します。
いきなりスーツをチラシで売ろうとしても難しいのです。
このような企画を考えるために、お客様の消費行動を見極める必要があります。
あなたの集客商品と収益商品を明確にすることが、当たるチラシを作る第一歩となるのです。
チラシのキャッチコピー
次は「キャッチコピーのインパクト力」についてです。
チラシというのは、まず見てもらわなくてはなりません。
多くのチラシの中で、目に留まることができないと、見られることなくごみ箱に捨てられてしまいます。
そこで活躍するのがキャッチコピーという訳です。
例えば、売り尽くしのチラシに「売り尽くし」と書くだけではありきたりです。
これが「社長決断!赤字覚悟の売り尽くし」となると、インパクトが増し見てもらえる確率が上がるという訳です。
特にキャッチコピーは消費者心理を掴むことが重要となります。
お客様の悩みや欲求を表現することで、目に留まる確率を上げることができます。
チラシでの価格
次は「価格・価値の演出力」についてです。
チラシを見てもらえたら、次は掲載商品に興味を持ってもらわなくてはなりません。
そのためには価格に対して、価値が非常に高いと感じてもらう必要があります。
つまり価格を安く、価値を高く見せる演出が重要となるのです。
ここでの注意点は、すべての商品でこの演出をやってしまうとインパクトが落ちてしまいます。
そこで、掲載商品の20~30%だけをクローズアップし、価値を高く見せる演出を行うようにします。
これにより、クローズアップしていない商品との比較も生まれ、さらにお客様の興味を引くことが可能になるのです。
チラシでの信用力
最後に「信用力の演出」についてです。
チラシを見て、興味を持ってもらったら、最後は行動してもらう必要があります。
しかしいざ行動してもらうとなると、お客様は様々な事を不安に感じ、なかなか行動に移してくれません。
特に大きな不安となるのが、お店や会社に対するものです。
そこで、お客様に対してお店や会社の信用を訴える必要があります。
特に、規模が小さく認知されていない店や、新規の店舗では必要不可欠となります。
商品だけアピールしてはいけません。
行動してもらうために、信用力をアピールすることもチラシでは重要となるのです。
まずは、この4大原則を押さえてください。
これは、当たるチラシを作るうえで、必要不可欠な物なのです。
チラシでの成功は商品戦略が決め手
失敗しやすいチラシには共通点があります。
その共通点の一つとして「なんでも揃っています」このような内容のチラシは、失敗する可能性が高く危険です。
その理由は、差別化ができないからです。
例えば家具店には、ベッド、タンス、ソファーなどなど多種多様な商品があります。
大きな店がこれらすべてを打ち出す場合、総合店としての魅力があるでしょう。
しかし、それほど大きな店舗でなければどうでしょう。
品ぞろえ豊富な、大きな店舗に魅力で負けてしまいます。
つまり、強者に飲み込まれてしまうのです。
そこで重要となるのが商品戦略です。
「自分が何を売るべきか、何を中心に売っていくべきか」をはっきりさせるのです。
先ほどの家具屋の例なら、小さな店舗は大きな店舗に総合力では敵いません。
そこで、「うちはベッドを中心に売る、ベッドの品ぞろえは地域一番になる」という風に、大型店との差別化を行うのです。
いわゆる、看板商品を決めるということです。
看板商品を決める3つのポイント
・実績があり得意な商品
・競合より優位な商品
・売り上げ全体の30%以上を占める商品
このポイントを押さえて、看板商品を決めていきましょう。
看板商品が決定したら、売り出し方を決めなくてはなりません。
この売り出し方は、商品の特性により異なります。
そして商品の特性は4つのグループに分けることができます。
では、商品の特性ごとの売り出し方を解説していきましょう。
ひとつ目のグループは、客単価が高く売れる個数も多い商品です。
このグループに位置付けられる商品は、収益を作ることができます。
つまり「収益商品」というわけです。
このグループの商品で売り上げを作るため、チラシでは競合に打ち勝つことのできる商品力をアピールする必要があります。
次のグループは、客単価は高いが売れる個数が少ない商品です。このグループの商品は、収益を作るには不安定です。一度買ってくれたお客様に売る「リピート商品」という位置付けになります。そのため、チラシに掲載してもあまり意味がありません。他の商品に紙面を割いた方が良いでしょう。
次のグループは、客単価は低いが売れる個数が多い商品です。
客単価が低いため、大きな収益を作ることができません。
しかし、よく売れ、安い商品のため「集客商品」として力を発揮します。
このグループの商品で集客するため、チラシでは最も力を入れます。
競合に勝る目玉力を打ち出しましょう。
最後のグループは、客単価が低く売れる個数も少ない商品です。
収益も作れませんし、集客もできません。
ついで買いをしてもらう「オプション商品」という位置付けになります。
一見チラシに配置する意味はなさそうです。
しかしこれを配置することで、収益商品の魅力を高めることができるのです。
以上のことから分かるように、チラシの成功は「収益商品」と「集客商品」が握っています。
この二つの商品のパワーを、最大化することが重要なのです。
チラシはただ作成すればいいというものではありません。
会社の商品戦略、売り方まで企画することが重要となります。
収益商品と集客商品、見せ方のポイント
収益商品と集客商品は、どのようにPRすれば効果的なのでしょうか。
ここからは、それぞれの商品の商品戦略を解説していきます。
収益商品について
まず、収益商品について解説します。
収益商品が地域でダントツに支持されるようになるためには、1、3倍の法則を実践する必要があります。
1、3倍の法則とは、自社の商品力が良や質で他者に1、3倍以上勝るようにすることです。
小売業の場合は、商品の量で1、3倍の法則を実践することを考える必要があります。
先ほどの家具屋の例の場合、シングルベッドの品揃えを1、3倍にすることを考えます。
チラシ掲載アイテム数を1、3倍にすると同時に、売り場展示アイテム数も1、3倍にします。
これにより、シングルベッドの品揃え力がナンバーワンであると、市場に浸透していくのです。
サービス業の場合は、サービスの質に1、3倍の法則を実践することを考えます。
例えば美容室なら、料金は他店と同じでもマッサージを10分サービスしたり、より質の良いシャンプーやトリートメントを使用したりして価値を上げていくのです。
収益商品は、店の業績を左右する生命線です。
そのため、短期的な業績に振り回されるのではなく、長期的な視点で施策を進めてください。
優良店である事実が、市場に浸透するには時間がかかります。
最低でも半年から一年、腰を据えて取り組んでください。
集客商品について
次に集客商品について解説していきます。
集客商品は、収益商品をより効率よく売るためには不可欠な存在です。
特に高額商品の売り上げをアップさせようとするなら、集客商品との相乗効果が大きなポイントとなります。
そもそも集客商品は、何度も目にすることでだんだん欲しくなっていきます。
つまり収益商品を売るには、何度も来店してもらう必要があるのです。
しかし消費者心理からすると、見るだけのために何度も来店するのは気がひけるものです。
そこで集客商品の出番というわけです。
手軽に買える低単価の集客商品があると、来店する理由が生まれます。
つまり、お客様が収益商品を見に来店しやすくなるのです。
集客商品の目標は、収益商品の購入につなげることです。
これを達成するには、収益商品がより機能的になったり、見栄えがよくなったりすることを訴求しなくてはなりません。
そのため、品揃え力は必要ありません。ただ商品を揃えて訴求しても、効果は期待できないのです。
では、集客商品はどのような訴求をすれば良のでしょう。
集客商品に必要な訴求はセレクト力です。
例えばベッドなら、まくらからライトまで一式を南国リゾート風にセレクトできます。
セレクト力でお客様の共感を得ることで、集客効果が期待できるのです。
これは商品に限ったことではありません。サービスのセレクトも効果を発揮します。
チラシでは、収益商品の商品力、集客商品のセレクト力、この二つの相乗効果が発揮される構成にする必要があります。チラシを作る核となりますので、しっかりと考えてみてください。
ライバルに差をつけるチラシのキャッチコピー4大原則
チラシで成果を上げるには、たくさんのチラシの中から自社のチラシに注目してもらわなくてはなりません。
そのために必要となるのが、インパクトのあるキャッチコピーです。
キャッチコピーで瞬間的に注目させ、チラシを手に取ってもらわなくてはならないのです。
つまり、キャッチコピーはチラシのキモということができます。
思いつきで適当に決めてはいけません。
とは言え、効果の出るキャッチコピーがどのようなものか判断が難しいですよね。
そこで、次の4つの原則に当てはめて考えてみてください。
商品をキャッチコピーに入れる
店で一番売りたい商品、旬な商品をキャッチコピーに持ってきます。この時のポイントは、ターゲットや商品をしっかりと絞り込むことです。絞ることで、買いたいと思っている人の目を奪うことができます。例えば「シングルベッド地域ナンバーワン」「軽自動車50万円均一」といった具合です。
売り方をキャッチコピーに入れる
大きなセールやイベントを催す場合、それを訴求することでお客様を引きつけることができます。人はイベントやセールを見ると「何か安く手に入るかな」「何かお得かな」と考え、興味を持つのです。例えば「日替わり大得市」「大均一祭」「全品15%OFF」などがこれに該当します。
メッセージをキャッチコピーに入れる
お客様に伝えたいメッセージをキャッチコピーに入れることでも、お客様の興味を引くことができます。例えば「ありがとう感謝祭」「社長の一大決心」などといった感じです。先ほどの売り方のキャッチコピーかと組み合わせることで、期待感をアップさせることができるでしょう。
信用をキャッチコピーに入れる
特に商品に形がない場合、価値が見えにくい商品を売る場合は、信用をキャッチコピーに打ち出すことで集客効果を上げることができます。チラシを見て行動を起こす際、ほとんどの人が何かしらの不安を抱えています。その不安をキャッチコピーで和らげることで、お客さまからの支持が得られるのです。例えばリフォームの場合は、「お問い合わせには即日対応いたします」という風に、スピード対応でお客様の指示を得ることができるでしょう。他にも「◯◯市民感謝祭」などというキャッチコピーで、地域密着という信頼を得ることもできます。
このようにキャッチコピーには、お客さまの目を奪い興味を沸かせる仕掛けが必要になります。
ここで失敗すると、チラシは見てもらうことすらできず、ゴミ箱に捨てられてしまいます。
キャッチコピーはチラシにとって、非常に重要なパーツなのです。
キャッチコピーの威力をさらに高めるサブタイトルの3大原則
サブタイトルの演出により、キャッチコピーの威力を増強することができます。
商品力や信用力を補強し、セールスに勢いをつけることができるのです。
とは言え、キャッチコピーと同様に、適当に思いつきでつけても効果は期待できません。
サブタイトルで効果を上げるために、次の3つの原則を考慮してみてください。
認知サブタイトルの効果
チラシはまず、数多くのライバルの中から手に取ってもらう必要があります。
これがチラシで成功する第一関門となるのです。
この関門を突破するために、人間が反応しやすい言葉をサブタイトルで強調すると効果的です。
特に「警告」「注意」「命令」を表す言葉が有効です。例えば「緊急」「速報」「必見」などがこれに該当します。
実績サブタイトルの効果
チラシを手に取ってもらった後は、信用してもらうと言う関門が待ちうけています。
この関門を突破するには、「会社の実績」「商品の実績」を添えると効果的です。
例えば「販売実績ナンバーワン」「注文数1万個突破」といった具合です。
さらに証拠となるデータやお客さまの声もプラスすれば、より効果はますでしょう。
大義名分サブタイトルの効果
せっかくセールを開催し安くするのであれば、大義名分を入れることで安売りのインパクトを高めることができます。
例えば売り尽くしセールの場合、「商品入れ替えのため」「店舗改装のため」と入れるだけで、叩き売りの期待感を高めることができます。
さらに「限定」を入れることで、お客さまの興味を高めることができます。例えば「二日間限定」「100個限り」といった感じです。
サブタイトルは、お客さまがキャッチコピーに目を向けた瞬間、チラシへの興味をさらに高めてくれる手法です。
上手に使えば、チラシの効果をさらに高めてくれることでしょう。
つまりサブタイトルも、チラシには必要不可欠な存在なのです。
店舗情報で失敗しないために気をつけるべきこと
良いチラシの企画が出来ても、意外なところでつまずく場合があります。
そのポイントとは店舗情報の部分です。
行動を検討しているお客様ほど、ここも細かく見ています。
この店舗情報で失敗しないために、注意するべきことを押さえておきましょう。
店舗ロゴ
チラシでは、店舗名をデザイン処理した字体で表記したほうがベターです。
さらに企業のロゴも親近感を沸かせるために役に立ちます。
中小企業では店舗ロゴを軽視しがちですが、以外と重要な部分です。
店舗コピー
ロゴだけではどのような会社かわかりません。
そこで、ロゴの周辺に会社からのメッセージを入れます。
この一文があるだけで、どのような会社であるか感じてもらうことができます。
サービスの訴求
お客様の不安を払拭するために、店舗情報にもサービスを表示しておくと良いでしょう。
例えば「見積もり無料」「10年間保証」など、お客様が安心して行動できるようにしておく必要があります。
店舗所在地
お客様は、わざわざ場所を調べて来店してはくれません。
つまり、チラシで良い印象を与えても、地図がなかったり、地図がわかりにくい場合は反応が悪くなるのです。
地図はそれだけ重要な役割を持っています。店舗にたどり着きやすいよう、わかりやすい地図を作成しましょう。
また、駅から◯分といった情報を入れると、より来店しやすくなります。
問い合わせ
お客様は店に対して聞きたいことがあるかもしれません。
また美容院などでは、予約を取る必要もあります。
そのため問い合わせ先をチラシに明記し、気軽に聞ける状態にする必要があります。
電話番号を明記した上で「通話無料」「ご予約はお気軽にお電話で」といった具合に、問い合わせしやすくなる補助コピーを配置しましょう。
問い合わせを増やすことも、集客効果を上げるポイントとなるのです。
支払いの利便性
高額商品を売る場合は、支払いの利便性を必須で伝える必要があります。
ローンやカードで支払いできることを明記するのです。
さらに集客効果を高めるには、金利の安さやサービスを表示すると良いでしょう。
商品の差別化も重要ですが、支払いの差別化も集客には重要なポイントとなります。
店舗情報は、チラシのパーツの中でも小さなスペースしかとれません。
しかしここを見て、買うか買わないかの判断をされる場合もあるのです。
ちょっとしたことだからといって、手を抜かないようにしてください。
人間の行動心理を利用したレイアウト
チラシのレイアウトを感覚的に作ってしまうと、よい商品を掲載したチラシでも効果を上げることは難しくなります。
効果を上げるチラシは、人間の習性を巧みにレイアウトに取り入れています。
人間には様々な習性があります。
例えば、右回りをするという習性があり、これを店舗のレイアウトに活用しています。
お客様が売り場を回遊しやすくなるよう商品を設置し、商品が売れるようにしているのです。
これと同様に、成果を上げるチラシのレイアウトには、人間の行動心理が利用されています。
ほとんどの人は、チラシを上部の左付近から見はじめます。
そこから右へ見ていき、右端に来ると左の下へ下がっていきます。
つまり人の目線は「Z」の形に動くのです。これをチラシのZの法則と呼び、成果を上げるチラシは必ずと言っていいほどこれをレイアウトに取り入れています。
業種ごとのレイアウト
では、業種によりどのような内容を配置するべきか解説していきます。
まずどのような業種、業界のチラシでも、チラシの上部にはお客様の目を引きつけるキャッチコピーを配置します。
はじめに目にする場所で、興味を引きつけなくてはならないのです。
小売業の場合は、キャッチコピーの下に主力の収益商品を掲載します。
商品の価値を伝え、興味を持ってもらうのです。
そしてチラシの下部には集客商品を掲載し、欲求を高め来店促進を図ります。
次は、サービス業のチラシです。
サービス業のチラシの場合は、キャッチコピーの下でサービス内容やイメージを伝え興味を持ってもらいます。
そしてチラシの下部で行動を促すのです。
行動を促すために、割引や特典を用意している場合はここに配置します。
このように、チラシのレイアウトはお客様の目線に合わせて作成しなくてはなりません。
お客様が無意識に目線を動かすうちに、欲求が高まるよう仕掛けることが重要です。
このレイアウトを活用すれば、商品の集客力、企画の集客力を最大限引き出すことができるでしょう。
品揃えにインパクトを与える方法
安定してチラシで集客したいなら、自社の品揃え力を打ち出す必要があります。
特に主力となる商品は、競合と比べインパクトがないと集客することは難しくなります。
そこで、チラシで品揃えのインパクトを与える方法をここでは解説していきましょう。
量の演出
まずは競合他社に比べ、主力商品の掲載数が上回らなくてはなりません。
そのためにまず、競合他社のチラシをチェックします。
その競合のチラシに、明確に差がつけられるようにしなくてはならないのです。
読み手が明確な差を感じるためには、競合他社の掲載アイテム数の1、3倍以上のアイテムを掲載しなくてはなりません。
例えば、競合が20アイテム掲載していれば、26アイテム以上は掲載する必要があるのです。これを量の演出と呼びます。
面積の演出
掲載アイテム数で優位になっても、掲載面積が小さいとインパクトが小さくなってしまいます。
チラシでは、自社の主力商品がどのような位置づけか伝える必要があるのです。
そのためには、チラシの面積25%〜50%を主力商品で占有する必要があります。
つまり、片面の全面から半面を占有することになります。
こうすると嫌でも目立つので、品揃え力を伝えることができるのです。これを面積の演出と呼びます。
チラシの紙面割りは、自社が何に強い店かお客様に伝えるものです。
これを間違えると、どんなに良い商品も、豊富な品揃えも伝わりません。
品揃え力をお客様にお伝えるためには、量の演出による掲載アイテム数と、面積の演出による紙面割りにかかっています。
当たり前のようですが、重要なポイントなのでしっかり押さえておいてください。
価格にインパクトを与える方法
チラシの掲載商品に興味を抱かせるために、最も有効な手段は価格の演出です。
特に目玉商品やキャンペーンの割引演出で、10%以上成果が変わることも珍しくありません。
ここでは、価格の演出方法について解説していきましょう。
注目の演出
特定の商品に注目を集めたい場合、他の掲載商品とは異なるプライス表示にする必要があります。
これには二つの演出方法が上げられます。
ひとつは大きさで差別化する方法です。
注目商品だけプライス表示を1、3〜1、5倍の大きさで表示し目立たせます。
もうひとつは書体を変える方法です。通常のゴシック体の中に、立体文字やフチドリ文字を入れ目立たせるのです。
このように目玉商品に注目させることで、アイテムの集客力を最大化することができます。
安さの演出
安さを感じてもらうためには、プライスの横幅をなるべく狭くしなくてはなりません。
例えば、「100000円」と「10万円」では、同じ価格でも後者の方が高額感が薄れます。
漢字などを活用して、0の数を減らすようにしましょう。
もうひとつの方法は、桁の感覚を縮める方法です。数字同士がくっつくようにすると安さ感が増すのです。
目玉の演出
目玉商品にさらに集客効果を与えるためには、爆弾マークにプライスを入れると効果的です。
爆弾が爆発した時のアレです。ギザギザが人の注目を集め、勢いもあるため強烈に安さのインパクトを与えることができます。古典的ですが効果は絶大なのです。
このように、プライスの表現方法によってもお客様の捉え方は変化します。
つまり、この心理をうまく活用できれば、集客力を上げることができるというわけです。
商品の価値を100%伝える表現方法
チラシの商品で集客するためには、商品の価値をわかりやすく伝えなくてはなりません。
そのためには、お客様の視点に立ち考えることがポイントとなります。
ここでは、商品の価値を伝えるための極意を解説していきましょう。
セールスコピー
商品の写真にセールスコピーを配置するようにします。
このコピーは、ただ価値を伝えるものでなく、使用イメージが伝わるように考えた方が効果的です。
さらに、お客様の生活の悩みを解決するようなコピーならより効果は増すでしょう。
矢印解説
売れ筋商品や目玉商品は、他の商品に比べ価値が高いことを強調する必要があります。
高い価値が伝わらなければ、集客効果が生まれないのです。
このような商品には、矢印解説を入れると効果的です。
矢印解説を使うことで、複数のコピーを使い様々な視点からの価値を伝えることができます。
目玉商品にこれを配置することで、他のアイテムに比べお得感を出すことができるのです。
記号解説
商品の機能を記号にすることで、掲載商品の価値を比較しやすくします。
記号の説明を商品掲載スペースの端に愛知することで、より価値が伝わりやすくなります。
構造解説
商品の価値は、外見よりも中身に詰まっています。製法や工法、構造などにお金がかかっているのです。
しかしチラシの写真だけでは、なかなかそれが伝わりません。
中身の価値が伝わらないと、価格に対して疑問を持ち購入の障害になってしまいます。
そこで構造自体の写真を用意したり、イラストを活用したりして、中身の価値を伝える必要があります。
構造や製法をしっかり説明し、価値の不安を軽減しなくてはならないのです。
このようにして、商品の価値を最大限表現できれば、チラシの効果はさらにますでしょう。
特に集客効果を生む必要がある目玉商品では、価値を最大限伝えるようにしてください。
この商品だけでも、成果にかなりの差が生まれてきます。
キャラクターを使い愛着を持ってもらう
毎月チラシでの集客を実施するようになると、安定した成果を見込める仕掛けが必要になります。
チラシに継続的な成果を求める場合、商品や企画を見てもらうだけでなく、店や会社に愛着を持ってもらうことが重要になってきます。
そのためにはキャラクター力を活用すると良いでしょう。キャラクター力は3つに分けることできます。
会社キャラクター
堅いイメージを打ち出してしまうと、気軽に利用するのに抵抗感を与えてしまいます。
そこで、堅いイメージを払拭するため、動物などをイメージキャラクターとして打ち出すと良いでしょう。
柔らかいイメージを与えることで、利用しやすくなる効果が期待できます。
社長キャラクター
中小の企業やお店は、お客様に不安を抱かれやすい傾向にあります。
一方で、中小の企業やお店は、社長の人柄で信用を得て、商売が成立しているケースも数多く存在します。
このことから、社長を愛着のあるキャラクターにすることで、不安を消す効果が期待できるのです。
スタッフキャラクター
高額商品になるほど、売り手の人柄で商品を選ぶようになります。
つまり「◯◯さんから買いたい」という風になるのです。
これをチラシに応用すると「この人なら安心できる」と思えるスタッフのキャラクターを打ち出せば良いのです。
このようにキャラクター力は、お客様に愛着を持ってもらうことで集客効果を高める効果を発揮します。
この世な細かな部分まで配慮することが、チラシでは重要なのです。
信用力でお客様の不安を解消する方法
お客様は商品、サービスを買うとき、様々な不安を抱えています。
商品の価値はもちろん、対応、保証、評判など、様々な視点で不安を抱いているのです。
チラシで成果を出すには、これらの不安を払拭し信用を得ることが重要となります。
ここでは3つ不安解消法を解説していきます。
Q&Aで信用を得る
お客様が初めてのものを買う際に、判断基準がなくはじめの一歩を踏み出せない場合があります。
このようなお客様は、多くの疑問を抱えています。
この疑問にチラシの紙面で答えることで、不安を払拭でき利用しやすくなるのです。
対応で信用を得る
業界の常識がお客様に通用するとは限りません。
むしろ、業界の常識とお客様の常識にギャップがあるケースの方が多いのです。
そのため、お客様から見ると非常識な対応を改善し、それをチラシで打ち出すことで信用を得ることができます。
特に、業者の対応の遅さや対応頻度の低さに不満を感じるケースが多いので、これらを改善し打ち出してみましょう。
保証で信用を得る
お客様は買った後に後悔したくないのです。
そのため、保証が手厚い商品を選ぶ傾向にあります。
つまり、保証内容をチラシに明示して、どこよりも詳しく説明すれば信用を得ることができるのです。
これを曖昧にしていては、信用を得ることはできません。
特に中小の企業は、大手に比べ信用の面でハンデがあります。
これを克服するためにも、チラシで信用を勝ち取らなくてはならないのです。
どのようにすればお客様が買いやすくなるか、考える癖をつけましょう。
お客様の口コミを味方につける方法
お客様は、新しい商品を買うことに対し臆病です。
これを克服し、新たな行動に走らせるものが「口コミ」です。
誰から良い評判を聞くと、試してみたくなるのです。
つまり、口コミ力を演出できれば集客効果を高めることができます。
チラシで口コミ力を活用する方法を2つ紹介しましょう。
お客様の評判
お得意様からの応援やお礼のメッセージは、チラシに掲載すると大きな効果を発揮します。
いわゆるお客様の声というものです。
お客様の声は会社へのメッセージより、商品、サービス、スタッフにクローズアップされたものの方が効果的です。
さらに、お客様の不安を解消してくれるようなものなら完璧と言えます。
またチラシに掲載する際は、直筆のまま載せた方が真実味が増します。
お客様の笑顔
お客様の声は、写真と同時に掲載するとより効果を発揮します。
写真があると真実味が増すのです。
写真では、お客様の表情に注意しなくてはなりません。
無表情や暗い表情の写真を掲載すると、逆効果になってしまいます。
一番良いのは、お客様とスタッフが仲良く笑顔で写っている写真です。
このような写真を使えば、親密度も増すことができます。
さらに、お客様にモニターになってもらい、感想をチラシに掲載する手法も効果的です。
特に認知度の低い会社では、お客様との距離を詰めるきっかけとなるでしょう。
このような施策を行うには、日頃からお客様に満足してもらっていることが大前提です。
つまりお客様を大切にし、顧客満足度の高い会社を目指さなくてはなりません。
売り方だけでは、長く生き残る会社にはなれないのです。
企画でお客様を振り返らせるには?
定期的にチラシを送り続けていると、お客様が飽きてしまいます。
「またこの店か」程度の反応しかしてくれなくなるのです。
このような状況を打破するには、刺激的な企画をチラシで打ち出し、お客様にもう一度振り向いてもらわなくてはなりません。
そのための企画を3つ紹介しましょう。
限定割引
今すぐは必要のないものでも、特別な割引があるとつい買ってしまうものです。
つまり、いつか買おうと考えているお客様を、限定割引で行動に移させることができるのです。
限定にすることで、チャンスを逃してはいけないという心理を活用できるのです。
一点突破
ある特定のお客様のみに絞った企画を打ち出すことで、圧倒的な集客が期待できます。
シーズン、予算帯、テーマ、性別などなど詳細に絞り込みます。
そして競合に対し、アイテム数や安さで圧倒するのです。
これでターゲット層は囲い込むことができるでしょう。
特典
値段で差別化が難しい場合は、特典を使うと良いでしょう。
特に女性をターゲットにしたビジネスでは有効な手段となります。
チラシに特典を入れる場合、購入頻度の高い商品は購入数を上げるために使います。
逆に購入頻度の低い商品は、来場数を上げるために使用します。
商品特性を理解した上で、特典の施策を行うことでさらに集客効果を増すことができます。
このような企画チラシは新規集客も期待できるため、通常のチラシより高い成果を上げることができます。
しかし効果があるからと連発してしまうと、これも飽きられてしまい効果が出なくなります。
企画チラシは、通常のチラシの効果が下がってきたときの回復手段として使用するようにしましょう。
商品にプレミアム効果を与える方法
企業の商品に対するこだわりは、集客において力を発揮します。
商品の持つ価値にプラスし、思いや特別感、評判を伝えることでプレミアム効果を付与することができるのです。
ここでは、3つのプレミアム効果について解説します。
・特別によるプレミアム効果
「ここでしか手に入らない」このような商品に、お客様は弱いものです。
さらに期間限定や、地域限定といった限定物も思わず購入してしまいます。
商品に特別な価値を付与することで、お客様が感じる価値を増大することができます。
これをチラシで打ち出せば、大きな成果を期待できるでしょう。
・思いによるプレミアム効果
素材や技術、デザインへのこだわりを淡々と解説しても、お客様に価値は伝わりません。
お客様に価値を伝えるために必要な物は、専門的な解説ではなくお客様への思いです。
お客様にどう喜んでもらいたいから、素材にはこだわっている。このような素直な思いが、お客様の心を動かします。
思いが強いほど、プレミアム効果は増大するのです。
・口コミによるプレミアム効果
プレミアム効果の決め手となるのは、話題性や口コミです。
使った人の評判が良い物や、有名人が使っている物には、ステイタスを感じるのです。
これが大きくなればなるほど、プレミアム効果は高まります。
お客様の声や、有名人の推薦の声は、積極的にチラシに配置するようにしましょう。
プレミアム効果により、商品の価値は増大することができます。
特に価値が見えにくい商品、競争が激しい商品はプレミアム効果次第で優位に立つことができるのです。
ぜひ、活用方法を探してみてください。
売れるチラシの作り方 まとめ
このように、チラシで成果を上げるためには様々な原則を踏まえた上で、知恵を絞らなくてはなりません。
デザインが綺麗なだけのチラシ、なんとなく作ったチラシでは成果を上げることはできないのです。
今回紹介したポイントを押さえ、チラシを作ってみてください。
きっと今までとは比べものにならない成果が上がることと思いますよ。